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植物仲間インタビュー企画*広島編~「今井ナーセリー」今井清さん~

「植物仲間インタビュー企画」は、植物をキーワードにさまざまな活動をされている方々に、ご自身の経験をお話いただくという内容です。
詳しくはこちら→「about植物仲間インタビュー企画」

今回広島での「植物仲間インタビュー企画」を実施するに当たって、是非伺いたいところがありました。

それは「今井ナーセリー」さん。
バラの種苗を開発している農場で、あまり出回ることのない希少な品種のバラを市場に出荷しています。

近年パルテールで仕入れているバラは、ほとんどが今井ナーセリーさんのバラ。
広島の農場だということは知っていたので、今回是非話を伺いたいと思い取材の申し込みをさせていただき快く受けていただいたのでした。

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今井さん

世界で売れるバラをつくる

竹原市から呉市へ向かう途中に野呂山という高原があります。
その頂上近くに「有限会社はなぞの野呂高原」がありその中に「今井ナーセリー」のハウスが。

バラだけを作っているのかと思っていましたが、息子さんが胡蝶蘭を担当しているということで、バラ850坪、ラン700坪の規模で生産をしています。

仕入れるたびにワクワクする今井ナーセリーのバラ、さて、どんなコンセプト、栽培方法で育てられているのでしょうか。
今井清会長にお話を伺いました。

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バラハウス

生産ではなく新品種開発

広いハウスの中には、仕入れたことのあるバラの名前が書かれた札がつけられていました。
そこには、咲いているものもあればまだつぼみにすらなっていないものも。
しかも思ったより咲いている数が少ない。

そうなんです。
今井ナーセリーはバラの生産者ではなくいわば種苗会社。
もちろん、バラの切り花や苗を市場に出荷をしていますが今井会長が手がけているのは品種改良や新品種の開発なのです。

なので、種類は非常に多い。
常時50品種が咲いているって、かなり多い。
一般のバラ生産者さんは出荷する品種をある程度絞って、沢山本数を育成しているのが普通です。
でないと、手間がかかって効率が非常に悪くなる。

そうか、それで出荷数が5本とか6本とか少ない本数なんだなと気づきました。
普通は30本とか50本とかまとまった単位で出荷しているのですが、こちらは出荷するために咲かせているわけではなかったのですね。

バラの香りで効率アップ

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バラ

挨拶もそこそこ、今井会長はあるバラを手折って香りをかがせてくれました。
わあ!まさにこれぞバラの香り!!
濃厚だけどしつこくなく、エレガントな幸福感のある香りはバラならでは。

「仕事場に一輪いい香りのバラがあれば、気持ちが生き生きしてきて仕事の効率も上がると思う」と会長。
「一人一人のデスク上に一輪挿しをおいて、花の香りでストレスが軽減されたり活気が出たりするとなれば、福利厚生に利用することも可能」とも。

確かにバラの香りはいらいら感や憂鬱感を軽減してくれる効能があるのは研究によって証明されています。
それを仕事の効率化に取り入れるってナイスです。
そんなことできるわけないって思う方もいるかもしれませんが、そこを手がけるからこそフロンティアなんですね。

現に広島大学の大塚教授によってウィッシングというバラを使った香りとストレスの関係が研究されていて、確かにバラの香りには「活気が出る」という効果が発表されているとのこと。

研究機関とも連動しながら香りの高いバラを改良、開発しているのですから理想を掲げているだけではなく、現実的に取り組んでいるということが伝わってきます。

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バラ

1本出荷するのに3年

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バラ種

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育種

衝撃的な事実が。

パルテールではバラはほとんど今井ナーセリーのものを仕入れていますが、品種の珍しさや花の美しさもさることながら1回の仕入れ本数が少ないというのも魅力の一つであります。

大規模店舗やイベント時のように数をそろえなくてはならない場合は適しませんが、普段受注したオーダーでアレンジに使うなら少数多品種のほうがありがたいのです。

そのことを今井会長に話すと、「種から苗を育てて育てていると切り花になるには2~3年かかる」と。
え?うちで仕入れているあのバラは、出荷されるまでに2~3年かかっているものなのですかっ!

別々の品種の花を交配 → 種 → 低温管理 → 苗 → 選別 → 成育 と、このプロセス一つ一つに3ヶ月から6ヶ月かかるので、たしかに2~3年はかかりますね。

何度かバラの生産者さんのところへ伺ったことがありますが、広いハウスにたくさんバラが立っていてちょうどいい切り前のところを出荷するので、次に花が立ってきて切ることができるのは数日とのことでした。

これが生産と育種の違いなんですね。
すみません。認識不足でした。

これから今井さんのバラを仕入れたときには、3年かかってうちに来てくれたんだ~と感慨深い気持ちになりそうです。

低温に強く香りの強いバラをつくる

2014年に花き振興法が制定され、花や緑に関するイベントや技術推進、研究開発などが盛んになってきました。

その一環として、品種改良や新規育種の登録料が従来の4分の1になったことで今まで登録料の高さに二の足を踏んでいた開発がやりやすくなったそうです。

バラの原産地はアジア・ヨーロッパの温帯地域。
なので冬など気温が低いときには暖房費などがものすごくかかりコストがめちゃくちゃかかる。
結局それは花の値段に反映されるため依然高級品というイメージが。

もっと花の値段がリーズナブルになれば、先述のひとりに1本デスクにバラの花を飾ることだって可能です。
それによって、仕事の効率や能率が上がってストレスも軽減されるのなら企業としても安い費用ですみます。

じゃあ、普段気軽に買えるリーズナブルでしかも香りの強いバラがあればいいじゃないか、ということで今井会長が現在取り組んでいるのが、低温に強く香りの強いバラの品種開発。

これが生産ラインに乗れば、日本のバラ環境は今までと全く違った形になるかもしれません。
現在流通しているバラは輸入のものが増えています。
国内生産だけでは需要がまかなえないのと、価格がかなり低いため販売しやすい。

しかし、はっきり言って日本のバラは美しいんです。
花はもちろん茎も葉もきれいです。
輸入のバラを否定はしませんが、正直使いたいのは国産バラです。
やっぱり違うんです。

国内の生産者さんが売りやすい価格のバラを沢山作ることができれば、花卉業界にとってもひとつの伸びしろですよね。
これはもう、ぜひ今井ナーセリーさんに低温に強くて香りの高いバラを開発していただきたいと切に願います。

インタビューを終えて

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今井会長、進藤さん、相嶋

ハウスの中でずっと話し続けてくれた今井清会長。
穏やかでのんびりした言葉の端々にバラの品種改良、新種開発に対する熱い思いが伝わってきました。

今回広島ということで、是非今井ナーセリーさんへ行きたいと思っていましたが、取材ルートの途中に農場があって、しかも会長がその日いらっしゃるということが、なんだかありがたい偶然のような気がしてとても嬉しかったです。

こちらの野呂山農場ではバラはもちろん、胡蝶蘭の見学もできます。
ちなみに胡蝶蘭は常時1000鉢あるそうです。

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今回、バラのお話をいろいろお話しいただきましたが、まだまだもっと沢山お話を伺いたい気持ちでいっぱいです。
また、機会がありましたらどうぞよろしくお願いいたします。
お忙しい中、ありがとうございました^^

会社情報

「有限会社 はなぞの野呂高原」
今井ナーセリー野呂山ばら見本農園
園主 今井 清

〒737-2609
広島県呉市安浦町大字中畑字立小路510-262

電話0823-70-5636  FAX0823-70-5637

今井ナーセリーHP

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