2017/02/20
売れる花屋になるために~花屋での仕事経験は必要?~
起業前の仕事経験*プラス面とマイナス面とは
花屋を始めようと思ったときにほとんどの方が花屋でアルバイトしてからと考えているようです。
たしかに実際の現場を知っておくことは自分が開業してからがやりやすいのは確か。
しかし、経験があるからといって売れる花屋になることができるかというと、、う~ん、、どうやらそうとも言い切れない様子。
花屋で働いてから開業するのかそういった経験なしに開業するのかのプラス面とマイナス面を考えてみました。
プラス面
1:花の扱い方を習得できる
いくら教室などでアレンジ作品をつくれたとしても売るためのアレンジのつくり方とはまったく違ってきます。
習うより慣れろという言葉があるように、売るためのアレンジや花束を作るのならば実践で数多く手がけることがいちばんの上達の近道です。
その点、花屋で働くと日々実際のお客さまのオーダーに合わせた商品としてのアレンジや花束を作らねばなりませんから、それは勉強するよりもはるかに実践力がつくはずです。
2:いろんな花に触れることができる
花屋には仕入れのたびにいろんな花が入ってきます。
水揚げをしたり店頭に並べたり商品をつくったり手入れをしたりと、花に触れる場面は非常に多い。
実際に目で見て手で触れていればそれぞれの花の特徴や品質がだんだんつかめてきますね。
3:花の仕入れから販売までの流れがわかる
花屋の仕事はただ販売するだけではありません。
市場へ行って仕入れをしたり資材をそろえたり水揚げをしてディスプレイをして商品をつくって配送したり配達したり、そのほかにもこまごまとやるべきことがたくさんあります。
実際に花屋で働くと一日の流れや一週間のペースや一ヶ月の仕事内容などをつかむことができます。
4:現実を知ることができる
働く前はきれいな花に囲まれて幸せな仕事だろうな~と思っていたとしたらびっくりするほど現実は正反対だったり。
花の仕事は重労働です。
水をいつも使うので手がとても荒れます。
暖房はできないので冬場は寒い中での仕事です。
とはいえ夏場は暑いので冷房をかなりかけてます。
こまごまと動くことが多いのでほとんど立ちっぱなしです。
ほかにもたくさんの厳しい面がありますが、素敵なイメージだけで開業してあとで現実を知って心が折れてしまうより予め条件の悪さを体感して納得しておくことは有意義かもしれません。
5:接客の経験を積むことができる
お店に立つと必ず接客はしなくてはなりません。
声のかけ方やタイミング、聞くべき内容やちょっとしたおしゃべりなど、実際に現場でお客さまに接する機会が多ければ緊張することもありませんしあわてることもなくなります。
お店によっては接客販売に力を入れているので、しっかりとした接客スキルを養うことができるかもしれません。
マイナス面
1:オリジナリティを出しづらくなる
オリジナリティあふれる店づくりを目指しているにもかかわらず、どうしても学んだ店のカラーから抜け出すことができなくなります。
一度刷り込まれてしまうとなかなか自分のオリジナルを発現させるのはムツカシイ。
自分が好きな店であればあるほど同じような店づくりになってしまう場合が多いです。
2:もっといい方法があるのに経験したことから抜け出せない
たとえば水揚げの方法やラッピングの仕方など、教えてもらった方法以外のことはやる必要がないと考えることも。
アレンジや花束は自己表現の一環としていろいろ改善しようとしても、それに付随するものや直接見られないものなどの方法はずっと同じ方法だったり。
もしかしたらもっといい方法ややり方があるかもしれないし、もしかしたら身につけた方法や技術はもう古いかもしれないのに。
3:自分の店と比較してしまう
めでたく開業はしたけれど当然最初からうまくいくことなんてありません。
軌道に乗るまでの期間、あせる気持ちや悩むことや苦しむことがたくさんあると思いますが、同じ花屋なのに前に働いていたときはとても繁盛していたと思うとついつい比較してしまいがちに。
条件も営業年数も立地も客層も、何よりも個体が違うから売り方だって実際はかなり違っているはずなのにどうしても比べてしまうという感情のロスが。
4:はじめから売れると錯覚してしまう
繁盛店で働いた経験があると花屋ってこんなに来店数が多くてこんなに忙しいんだと実感します。
しかし、従業員として経験したことといざ自分が経営者となって売ろうとしているのとでは、現れてくるものがまったく違うのは当たり前。
5:起業する気がなくなってしまう
実際に花屋で働いてみると思っていたよりもきつくて体力的に自身が亡くなってしまう人も多いです。
また、冬は寒いし夏も冷房がかなり効いているので寒さ対策を万全にしていないと体が冷えて冷え性になってしまいます。
日々の業務は慣れてきても、母の日などの超ビッグイベント時などは徹夜続きでへろへろになってしまうことも。
何年も従業員として働けば働くほど、これからこんなハードな仕事を自分でやっていけるのだろうかと不安になってしまって、結局自分で起業することをあきらめてしまうという人だっています。
じゃあ、起業前に何をすればいい?
コツは異業種にあり
もし、自分のカラーを前面に出してオリジナリティのある花屋にしたいと思ったら花屋以外の店で働くことをオススメします。
花の知識や技術は花の教室や学校でも学べますし、何なら開業してからだって半年もあれば身につくでしょう。
オリジナルの花屋をやりたければ、目指すティストの花以外の小売店を探してみましょう。
雑貨店、カフェ、本屋、いろいろありますね。
好きで始める店というものは、学ぶヒントは異業種にあることが多いしそれを取り入れたら花屋の中で非常に目立つ存在になることができます。
たとえば「青山フラワーマーケット」の社長は花の仕事をしたことはありませんでしたね。
市場など花関係の仕事をしていたわけでもなく確かマーケティングの専門家だったと思います。
だからこそ従来の花の販売から離れたやりかたで多店舗展開をすることができたのです。
それが言いか悪いか、やりたいかやりたくないかは別にしてオリジナリティを出すコツは異業種にありといっても過言ではありません。
花を勉強しとくのはアリ
とはいえ花の扱いが下手だったりデザインが素人と同じできばえだったりだと店として信用を得ることができなくなります。
そこで、技術習得のみと割り切って花の教室や学校で学ぶことも必要ですね。
花屋で働くことによって現場で花の扱いを身につけることもいいと思います。
その場合の花屋選びはできるだけ自分がイメージしている店とは程遠い店を選ぶといいです。
感性的な部分での影響力が非常に少なくなりますし、とはいえ実践で花をじかに扱うことができますので花の扱いや知識は身につけることができます。
まとめ
*開業前に花屋で働く場合はイメージにとおい店を選ぶ
*感覚を磨いたり刺激を受けたりしたいなら花屋ではない異業種の店を選ぼう
*売るヒントは外部から学ぼう
*花を扱う技術やセンスは絶対身につけよう
*プラス面とマイナス面をわかった上で働こう
「お店を始めるまでも大切だけどはじめてから続けていくことを考えることも同時に考えていきたいもんだにゃ~」
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