2019/11/020 Shares

Q:花き業界に大手チェーンがないのはなぜ?

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先日フラワービジネス新規参入についてお問い合わせをいただきました。

花の仕事にかかわる方々にとっても興味深いお問い合わせだったので、内容を共有したいと思います。

Q: 調べたところ、全国で花屋は25000店舗ほどありますが、大手の日比谷花壇さんですら、シェア率が2.2%でした。コンビニは全国で50000店舗、セブンイレブンさんは20000店舗を有しています。

なぜ花業界では大手チェーン店が誕生しないのでしょうか?

以下は私個人の見解です。

A:花という商品は非常に特殊な面があります。
大手チェーン店が成り立っていないのは

①生鮮品であるということ。

花の扱いを知っていなければ、質の良い状態で販売することができません。
また、仕入れをしても販売の目安が立たなければ廃棄が多くなり利益が出ません。
魚や野菜のように同じ生鮮品でも、花は二次利用がきかない。

②規格商品になりづらい

一般的な花屋さんではセミオーダーでの販売をしています。
お客さんからイメージや予算を聞いて、それに合わせて花を組み合わせて作るというかたちです。
なので、ひとつひとつ出来上がりが違う。

規格商品を作って販売している店もありますが、単価設定を大きくできないため
実質アイキャッチにはなりますが利益にはなりづらいと思います。
(イベントなどで数百単位で販売できる場合は別)

③お客さんは店ではなく花を買う

現在のところ、お店がブランドとして成り立っている花屋さんはまだまだ少ないです。

もちろん、素敵な店やイメージ重視で努力している店はありますがお客さんが選ぶ目線はどうしても店より花というのが現実です。

リピーターやファンを育てていればブランドというより顧客の囲い込みで成り立っている店はありますが、売り上げを上げるためには圧倒的に新規客の数が必要になってきます。

新規客は素敵な花、リーズナブル、利便性、などで選びます。

④花への関心が万人にいきわたっていないこと。

花を飾ることのQOLがまだまだ認知されていません。

どちらかというと、まだまだぜいたく品、し好品の域を出ていないため年中行事などのイベント時以外にしっかり販売できる店とできない店が分かれています。

花や植物への関心がもっと広まって、衣食住と同じくらいの価値や必要性を感じる人が多くなれば大手がチェーン展開をしても利益が上がると思います。

⑤花の特殊性

花を買う人、贈る人は、その花が目的でない場合が多いです。
その花に託して気持ちを伝えるというか。

誕生日や記念日にアレンジをオーダーしてプレゼントしたり、母の日や敬老の日に、近況を伝える手段として贈ったり、クリスマスやお正月にはとにかくないと様にならないものだったり。

花に気持ちを託したい場合は、自分の注文内容に沿って作ってほしいというお客さんの願望があります。
すると、そうした丁寧な受注ができる店の方が満足度が高くなり、大手チェーンでの規格商品では物足りない場合が生じてきます。

他にも考えるといろいろあるのですが、現在大手チェーンが展開できない理由としてはこのような理由が考えられます。

要するに手間がかかる割に利益が出ない可能性が高いということです。

 

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